幸壬 学さんwith小平奈緒選手(スピードスケート)…きっかけ編①

欧州のプロチームもこぞって採用することで有名なフランスの老舗ブランド『MBK(エムビーケー)』。

今回の気になるあの人は、日本でのオフィシャルディストリビューター『MBK-Japan』の代表として知る人ぞ知る『幸壬 学(こうじん まなぶ)』さん(サイクルラインズ社長)が登場。しかも、なんとバンクーバーオリンピック・スピードスケート女子団体パシュート銀メダリストの小平奈緒選手(Supported by Cyclelines)もご一緒というビッグサプライズ付きです!!!

 

2012全日本距離別スピードスケート選手権大会での小平奈緒選手

 

それでは第1回として、まずは幸壬さんが小平奈緒選手と一緒にソチオリンピックを目指すに至ったきっかけからご紹介しましょう。

 

◎小平奈緒選手のサポートにあたり、どなたかのご紹介等があったのですか?

 

いえ、紹介者とか、コネとか、そういうことは一切ありませんでした。

小平奈緒さんという、スピードスケートの女子選手をバンクーバー五輪の活躍などを通じて知り、その滑りの美しさやダイナミックな体の使い方に魅かれて注目するようになりました。

多くのスピードスケートの選手がオフシーズンの練習に自転車を取り入れていることは周知の事実ですが、自転車メーカーの人間として、自転車をトレーニング機材として、「さて有効に利用してくれているのか?」という疑問もあったことは事実です。

オフシーズンの間、「自転車を使ったトレーニングをより充実したものにすることが、自転車メーカーの人間として重要な責務ではないのか?」と考えるようになりました。

そこで、

約2年前に思い切ってこちらから小平奈緒選手に連絡を差し上げました。

それが運命の出会いといいますか、まさに、ちょうど小平奈緒選手もソチオリンピックを視野に自転車トレーニングを本格化したいという思いがあったようで、私の申し出が絶妙のタイミングでマッチし、とんとん拍子に話が進展。数週間後には小平奈緒選手の指導者である信州大学教育学部教授の結城匡啓監督も交えてお会いし、スピードスケートに役立つ自転車トレーニングを始めてみましょう。。。ということになったのです。

 

あらかじめ自転車のセッティングをして選手を待つ幸壬さん

 

◎自転車の提供だけでなく、トレーニングにも参加されていますよね?

 

そうですね。正直なところ、単純に自転車を提供するだけなら、「MBK」である意味がありません。他にもいい自転車はいろいろとあります。

トレーニングの主役はあくまでスピードスケーターの小平奈緒選手ご本人であることに間違いありませんし、どんなに優れた自転車もスピードスケートのトレーニングマシンとして成立しなければ意味がない。

彼女は、スピードスケートの選手であって、自転車選手ではありません。

自転車がどんなに速くなっても、スピードスケートのタイムが上がらなければ意味がありません。

その方法や、やり方次第では、マイナス効果をもたらす可能性だって小さくありません。

適切な乗車姿勢(ポジション)、的確なギア比、きちんと考察されたトレーニングメニューからの体への負荷の掛け方、怪我の防止等、そして、メインである他のスケートのトレーニングメニューとの関連性も無視できません。

 

そこで、小平選手を応援するにあたってサイクルアスリートとは違う、スピードスケーターの“動き”について自分なりに研究しました。実際に小平奈緒選手の全てのトレーニングメニューとその内容を見せて頂き、自転車トレーニングに期待している効果について等も細かくヒヤリングさせていただいた上で、小平奈緒選手仕様にカスタマイズしたピストバイクとロードバイクを提供すると共に、トレーニングの方法論や私の考えを申し上げ、「勝つために私を必要とご判断されたなら、私は一緒にソチオリンピックを目指す心構えがある。。。」と申し出ました。

あれから2年、「必要ないと思ったら、すぐに切ってくださいね。」と申し上げています。

しかし、今でも継続的にトレーニングに呼んで頂いているので、必要とされているのかなという自負は感じています。

 

最初は、自転車のメカニック的な役割は当然のことながら、トレーニング機材として自転車を有効に使ってもらえるように、ポジションのセッティングやギア比の選択、自転車の特徴等、自転車競技等の経験も活かし、自転車界から見た自転車トレーニングの方法をいろいろとレクチャーさせて頂いていました。

次第に、フィジカルトレーニングそのものについてもご相談頂けるようになり、今季は、自転車トレーニングメニューについては勿論のこと、他に気になった事も私なりの提案をさせて頂いています。といってもコーチとか大それたものではなく、あくまで自転車メーカーのプロとしての期待に応え、小平奈緒選手や結城匡啓監督に役立つであろうと思う事柄や選択肢をできるだけ多く提示させていただくのが私の役割だと思っています。

ただ、

そこまでやることが他ブランドではマネの出来ない「MBK」ブランドの真髄だと思っています。

 

ちょっと分かりにくいですが、皆さんも
スピードスケートとの相関関係をご確認ください

 

 

◆ここで、単刀直入に結城匡啓(まさひろ)監督にお伺いしてみました。

題して“幸壬さんてどうよ?”

 

3年前、非常にいいタイミングで幸壬さんから自転車と技術提供のお申し出を頂き、渡りに舟(笑)と期待してお会いしたのですが、正直、ここまで面倒を見ていただけるとは思っていませんでした。

自転車については当然プロですが、スケートについても素人と言いながら陰で専門的な勉強までしてくださっているのを感じますし、小平選手についても彼女が「勝つ」ためにトレーニングで今なにが必要でなにが必要でないかを、私たちと同じ気持ちで考えてくださると信頼しています。

当初、自転車でのトレーニングに対して、私たちはスケートのピッチでは得られない、自転車でいう“ケイデンスによる神経系の筋肉への“速い”刺激を求めていました。それが去年くらいから、ハンドルを上半身の“内力”で引っ張ることによって、下半身への負荷が加えられるという気づきがあり、上半身と下半身の連動性が感じられる利点が新たに生まれてきました。

特に、幸壬さんからの関連するアドバイスについて、小平選手はこの上半身と下半身の連動性に、彼女のスケートのキーとなる手ごたえを感じているようです。彼女のレベルアップのきっかけを作って頂いていることは確かなことなのでとてもありがたく思っています。

 

練習の合間に結城監督とトレーニング内容について打合せ

 

バングトレーニング編はコチラから

 

【取材MEMO】

小平 奈緒(こだいら なお 1986年5月26日生まれ )選手/
スピードスケート

長野県茅野市出身。バンクーバーオリンピック女子団体パシュート
銀メダリスト。

身長164.7cm。信州大学教育学部卒業。相澤病院所属。


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