佐野 伸弥選手 S・W・U・V®で目指すは国体優勝 !     完結篇

さて、ここからはいよいよ佐野選手のS・W・U・V®(スワブ)の密着レポート、怒涛の完結編です。

前回の記事はこちらから

佐野 伸弥選手  S・W・U・V®で目指すは国体優勝 !   導入篇

 

写真、左から佐野選手、湯川代表

S・W・U・V®(スワブ)には、湯川のオリジナル理論とか、長年の勘とか、残念ながらそういう“マジック”はありません(笑)。

 

湯川代表(以下、湯川) まず、車体を正確に水平に設置。正確性を保つために、建設用の計測器を使用して確認します。

その上で主な測定のポイントは

①センタートップ (サドル高)

②サドルのオフセット (シート下がり)

③ハンドルリーチ (トップチューブ+ステムをホライゾンタル(水平)換算)

④ハンドル下がり (ステム角度) 

とのこと。

 

う~ん、決して変わったことをするわけではなさそうなので、この計測のどこにポイントがあるのか聞いてみることに、、、

 

湯川) 前から言っているように、スワブには、湯川オリジナル理論とか、長年の勘とか、そういう“マジック”はないんです(笑)。

 

ベースは80年代、スポーツBikeが隆盛のアメリカでのポジション出し。また、方法論そのものは、それ以前からあると思います。

湯川) ベースは私がアメリカのセミプロ、プロチーム等で走っていた80年代~90年代、向こうのコーチや監督がやっていた“アナログ”な「適切な(回せる)乗車ポジション」の出し方。当時は道具も分銅とか、分度器、三角定規とかでまさにアナログでした。

『S・W・U・V®(スワブ)』では、それに則ってできるだけ精密に必要箇所を計測し、さらに新たなポジョンによる出力変化を数値化、可視化して見せる等、検証過程をシステム化しているだけと言っていい。ただし、ピストBikeの場合、シートの高さ1mm、ハンドル下がり1度でも結果が大きく違ってくるため、正確な同調の最適ポジションを提案するためには、調整中常にBikeの水平、垂直が保たれていないといけない。このガレージまで来てもらうのは、そのための環境を建物を作る段階からきちんと整えているからでもあります。

 

えっ、このガレージにそんな秘密があったんですか?!

 

湯川) 知らなかった?(笑)。ここでの調整をニュートラルポジョンとして、あと、いつも走っているバンクまで出張して調整するという形はありだけど、バンクいきなりっていうのがないのはそういうことです。

 

(すみません、湯川代表。ずっとなぜこの狭いガレージにわざわざ選手を呼ぶのか?と、思ってました)

 

そんな会話を挟みつつも佐野選手の現状のポジションチェックが終了。(お尻チェックもその過程での一コマでした)

 

湯川)  ロードバイクのポジションは結構乗れるところに納まってるんじゃないかな。やはり長年トップクラスの佐野選手ですね。

佐野選手(以下、佐野)  そうですか、ありがとうございます。ロードの方はなんとなく自分でも分かるんですが、とにかくピストが分からなくなってしまって‥‥。

湯川) う~ん。ロードはピストに比べて同調の最適ポジションに幅があるから、やはりこちらから細かく試していきましょう。

 

そういえば、先ほど湯川代表は効果を可視化するとおっしゃいましたが、具体的にどうやるんですか?

 

体の感覚を頼りに90(ケーデンス)程度の力感で回してもらい、ポジション調整後にも同じような感覚で踏んでもらった時、数値がどれだけ上がるかで効果を確認。

 

湯川) それも特別なものじゃないんだけど、80年代当時なかったものとして、今はデバイスがすごく発達しています。というわけで、可視化には計測器を使います。ただし、いつもの感覚と効果のズレとを実感してもらうため、選手の方には数値を見ずに、体で覚えている感覚を頼りに一定のリズムでペダリングを行ってもらいます。

 

佐野) 計測器なら、今日パイオニアの左右独立式ペダリングモニターセンサーを持参したので、これで計測をお願いします。

湯川) あ、すごいですね。もう左右両方とも買ったんですか?

佐野) いえ、いままでの計測器もありますし、まず左だけ買って、調子がいいようだったら右も揃えようかなと思っています。

 

湯川) 合理的ですね。じゃあ、右側のデータも取れるようにいつもスワブで使用している計測器も着けておきます。

 

ここから後閑選手や平原選手など、これまでスワブを受けてきた数々のプロ選手と同様、佐野選手もペダリング→計測→ポジション変更→ペダリング→計測→ポジション変更→と、トライ&計測の無限ループへ突入。

関連する記事はこちらから

平原康多選手インタビュー①

後閑信一選手インタビュー①

 

いつものポジョンを数値で可視化

分度器も登場

ポジションを変える毎、計測器で確認

シートの前後を探るためタッチに反応して少しずつ動き、一番数値の出る所を探す

最終的に同調するポイントをマーク

ピストの下準備と言いつつ、約3時間かけてロードバイクのポジョン提案をガッツリ実施。

 

 続いて、ピストBikeをスワブローラーにセット。

“振り出しに戻る”という感じで、ロードBikeのスタート時と同様、いつものポジョンと出力を数値で可視化。それをMemoった状態で、先ほどロードバイクで得たニュートラルポジョンにサドルの高さや位置へと変更。(と言ってもサドル高で数ミリ、ハンドルリーチで数センチというで小刻みさで検証)

 

ロードBikeよりさらに細かく、ミリ単位で微調整しては検証、微調整、検証、微調整を繰り返し、佐野選手、湯川代表共に納得するポジョンに到達したのは、なんと計測器の測定限界値を越えた200以上!に到達した時。スタートから約5時間が経過していたと言うわけです。

 

感覚的に手応えを掴んだ佐野選手

その後は実際に数値を見てさらに納得

 

その後、佐野選手はロードでの感触を確かめるため、新しいポジョンのまま表の駐車場へ。

普通に乗るだけでなく手放しなどでもチェックされていました。

さらに、なんとスワブ後はお尻も中心軸の真上で左右均等に!

 

そして、「ホント、走りやすい。楽です。ラク~」とこの笑顔。

この日一番の笑顔、いただきました

 

それを見た湯川代表もようやく「良かった。ポジション、合ってる?!  そこだと思うよ」と笑顔に。

 

実は、スワブ中もスワブ後も、ローラーの上にいる佐野選手がいまいち納得していないのではないかと心配していたそう。

 

最終的に数字が効果を証明しているのに、どうして心配だったんですか? と伺うと

 

 最後は選手自身の感覚と判断。S・W・U・V®(スワブ)はあくまでひとつの選択肢、キッカケに過ぎないと思っています。

 

湯川) 人間の感覚をすべて機械で数値化できるわけではないからね。競輪選手もそうだけど、佐野選手のようなトップアスリートになると、体の感覚がやはり普通の人とは違ってきているので、本人が納得できるかできないかが、本当の意味でS・W・U・V®(スワブ)が役に立つかどうかの決め手になります。

 

う~ん。調整中、なんやかんやと軽口ばかり叩いているように見えた湯川代表ですが、実は細かく佐野選手の表情やボディランゲージを読んでいたのではないかと思える一言でした。

 

それにしてもあんなに驚いて喜んでいただけるなんて、S・W・U・V®(スワブ)って、やっぱりすごいんですねぇと、改めて感心する編集スタッフに

 

湯川) それはちょっと違うかな。佐野選手が本来持っているポテンシャル、それが調整に迷ったことで発揮し難くなっていた。S・W・U・V®(スワブ)はそれに気がついてもらうキッカケに過ぎない。脚はもちろん、体幹にも充分筋力のある選手だったからこそ、Bikeと身体が同調することでメーターが吹っ切れるくらいのパワーが出せた。本当にハイクラスの選手になると、もう行くとこまで行っちゃってるから、ブレイクスルーのきっかけさえあれば、後は自分で登って行けるんですよ。逆に、ちゃんと納得してないと、役に立たないってことになる。

 

じゃあ、いわゆるプロ選手じゃない、例えば私みたいな初心者の場合、スワブを受けても効果はないでしょうか?

 

湯川) 効果がないということではなく、初心者がきていきなりトップアスリートになれるわけではないってことかな。回せるポジションというのは必ずあるから、ロード本来の走り方を見つけてあげることはできます。まずは正しい乗り方をする、そしてロード本来の走りがわかってきて、そこから経験値があがることで、トップアスリートが感じるような少しの調整で大きな差がわかるようになるんです(笑)。

 

と、そこへ試走から戻ったが佐野選手が前号でもお伝えしたとおり、

 

「湯川さん、2週間後の「第50回全国都道府県対抗自転車競技大会」これで行きます」とにこやかに宣言。

 

「いきなり行っちゃうの。もう少し走りこんで確かめた方がいいんじゃない。」

等々の心配をよそに宣言通りNEWポジションで出場し、

「ケイリン」の成人の部で見事優勝されたというのもお伝えした通りです。

 

 

まさに理想の展開で取材に見事な落ちまでつけてくださった佐野選手、そして湯川代表。長時間あれこれ質問したにもかかわらず、快く答えてくださり本当にどうもありがとうございました。

 

佐野選手はこれから「競技人生の集大成にしたい!」とおっしゃる国体が控えています。ぜひ、皆さんも佐野選手の応援、そして、すべての国体選手の応援、宜しくお願いします!

 

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【取材Memo】

佐野伸弥選手 2011年以降の主な戦績

2015年9月 中部8県対抗自転車競技選手権 ケイリン優勝
2014年8月 第50回全国都道府県対抗自転車競技大会 ケイリン優勝
2014年11月 第45回全日本トラックチャンピオンシップ 第5位
2014年8月 第49回全国都道府県対抗自転車競技大会 ケイリン 優勝
2014年7月 岐阜県自転車競技選手権大会 ケイリン(選手権・成年) 第3位
2014年6月 平田リバーサイドプラザ・クリテリウム カテゴリーC1 第3位
2014年5月 平田リバーサイドプラザ・クリテリウム カテゴリーC1 第3位
2014年5月 第48回 JBCF西日本トラック ケイリン 優勝
2014年4月 第33回チャレンジ・ザ・バンク in MIE
1km ピストA組 準優勝
スプリント ピストA組 優勝
ケイリン ピストA組 優勝
2013年8月 第48回全国都道府県対抗自転車競技大会 1kmタイムトライアル 優勝
2012年10月 国民体育大会 ぎふ清流国体 チームスプリント 準優勝
2012年8月 全日本選手権 ケイリン種目 3位
2011年10月 全日本選手権自転車競技大会 スクラッチ 準優勝
2011年9月 全日本実業団自転車競技大会 ケイリン 優勝
スクラッチ 第5位
2011年7月 東日本実業団自転車競技大会 スクラッチ 優勝
ケイリン 第3位

 

 

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