KINAN AACA CUP 第 3 戦は雨乞竜己が優勝
KINAN Cycling Team 優位の展開で上位を独占

12th March 2017

● KINAN AACA CUP2017 第 3 戦 1-1 クラス 102km(5.1km × 22 周回)

 

● KINAN Cycling Team 出場選手
山本元喜
椿大志
阿曽圭佑
中西健児
野中竜馬
雨乞竜己
中島康晴

 

東海地方で開催されるロードレースシリーズ「KINAN AACA CUP」の第 3 戦が 3 月 11 日、国営木曽三川公園 長良川サービスセンター前特設コースで実施された。メインカテゴリーの 1-1 クラス(102km、5.1km × 20 周回)では、スプリントを制した雨乞竜己が 今シーズン初勝利。2 月に行われた第 2 戦での野中竜馬に続き、KINAN Cycling Team が 2 連勝を飾った。なお、野中と中西健児がそれぞれ 2 位と 3 位でフィニッシュ。KINAN 勢 が上位を独占した。

上位独占の KINAN 勢 3 人。左から中西健児、雨乞竜己、野中竜馬

 

 

毎月 1 回のペースで開催されるシリーズ戦の 3 戦目は、すでにシーズンインしている選手と、今年の初戦が間近に迫っている選手とが集まり、ハイレベルのレースが予想された。 シリーズを支える『株式会社キナン』がメインスポンサーを務める KINAN Cycling Team は、今戦もホストとして山本元喜、椿大志、阿曽圭佑、中西健児、野中竜馬、雨乞竜己、 中島康晴の日本人フルメンバーとなる 7 選手を送り込んだ。

1-1 クラススタート

 

 

この日の長良川サービスセンターは強い北風の影響で、周回前半が向かい風、後半が追 い風のコンディション。正午にスタートが切られてからしばらくは、プロトン全体がこの風に悪戦苦闘する様子が見受けられた。

逃げを狙ってのアタックによって、数人単位のグループが形成されかけるが、いずれも成功とはならず。力のある選手の飛び出しが決まり、レースの流れがいったん落ち着きを 見せたのは 3 周回目。蠣崎優仁選手(伊豆総合高校/ EQADS)、水野貴行選手(Interpro Cycling Academy)、筧五郎選手(56 サイクル)、KINAN からは椿が加わり、4 人の逃げ グループが形成された。その後は順調にメイン集団とのタイム差を広げて、約 1 分 20 秒 のリードとした。

序盤に逃げグループを形成した椿大志ら

 

 

メイン集団は逃げグループとの差 1 分前後で次なる展開に備える

 

しかし、中盤に入ってそれぞれの思惑も関係してか、逃げる 4 人のローテーションが乱れ始める。10 周回目に設けられた周回賞を蠣崎選手が獲得すべくペースを上げたタイミ ングを利用して、椿がアタック。蠣崎選手も食らいつこうと試みるが、追い風区間でリズムが合わなかったことも関係し、11 周回目からは椿の独走へと変わった。

 

レース後半に入り、メイン集団が活性化。KINAN 勢がアタックのチェックに動く

 

 

懸命に逃げる椿大志。ラスト 3 周回まで独走が続いた

 

 

椿が単独先頭となってからは、メイン集団が一度は迫って 40 秒差としたが、風を味方につけたことも幸いし、椿が自ら 1 分差に広げてみせる。一方で、さすがに逃げ切りを許したくない集団では、次々とアタックに転じる選手が現れ始めた。そのケアに動くのは、 椿を前方に送り出している KINAN 勢。周回を追うごとにタイム差は縮小しているが、急激な変化とはならない。展開次第では、椿の逃げ切りの可能性も出てきた。
だが、レース終盤に入って横風へと変化したことで、椿の足取りも重たくなってきた。 歯を食いしばって逃げ続けたが、ラスト 3 周回となったところでメイン集団がキャッチ。 土壇場で勝負は振り出しへと戻った。
再びアタックの応酬となったプロトン。残り 2 周回を迎えて飛び出したのは、阿曽。しばらくは独走だったが、ラスト 1 周回の鐘が鳴ったところで、チームメートの中島が合流。 さらには野中ら 2 選手も加わり、先頭は KINAN 勢 3 人と数的優位な状況へと持ち込んだ。 残り 1km を切って阿曽と中島がメイン集団へと戻されるが、先頭 2 人は依然数秒のリード。そして、残り 500m を切ったところで野中がアタック。これに合わせる形で、追いかけるメイン集団からも数人が追い上げを図る。

ラスト 2 周回となったところでアタックした阿曽圭佑

 

野中が先頭のまま、最後の直線へ。上り基調で、フィニッシュライン手前はわずかなカーブとなっている。ここで猛然と迫ったのは雨乞だ。フィニッシュまで数メートルのところで雨乞が差し切り、トップでフィニッシュ。すぐに勝利を確信し、両拳を握りしめた。

ラストの追い込みに成功し優勝した雨乞竜己

逃げ切りまであと一歩だった野中は 2 位、雨乞とともにメイン集団から追い上げた中西が3位。2017年シリーズ3戦目にして、ホストであるKINAN Cycling Teamが上位を独占した。
最後はチームメート同士での優勝争いとなったが、メンバーが増え、チーム内競争が激しさを見せる KINAN Cycling Team の現在を象徴するレースになったといえそうだ。序盤から中盤にかけては椿が逃げ続け、同時にメイン集団では他チームの動きをしっかりとチェック、終盤には阿曽、中島、野中がアタックを決め、最後は雨乞のスプリントと、終始 KINAN 勢が優位に展開したレースでもあった。翌週に開幕する国内最高峰のシリーズ 戦「J プロツアー」、そしてその先に控える UCI(国際自転車競技連合)アジアツアー、 同ヨーロッパツアーに向けて各選手が順調な仕上がりを見せていることを印象付けた。
1 戦ごとにレベルの高まりを見せる「KINAN AACA CUP」。今後も、逃げやアタック から勝負が大きく動くような、アグレッシブなレースが期待される。次戦は 4 月 29 日(土 ・祝)、今回と同じく国営木曽三川公園 長良川サービスセンター前特設コースにて行われる。

 

 

2017 年初勝利を飾った雨乞竜己

 

1 つ目の周回賞を獲得した蠣崎優仁選手

 

 

18 周回目に設けられた 2 つ目の周回賞を獲得した豊田勝徳選手

 

 

2017 KINAN AACA CUP 第 3 戦 1-1 クラス(102km、5.1km × 20 周回)結果

1 雨乞竜己(KINAN Cycling Team)
2 野中竜馬(KINAN Cycling Team)
3 中西健児(KINAN Cycling Team)
4 中村龍太郎(イナーメ信濃山形)
5 福田真平

 

 

2017 KINAN AACA CUP ポイントランキング(第 3 戦終了時)
1 トム・ボシス(フランス、Interpro Cycling Academy) 768pts
1 野中竜馬(KINAN Cycling Team) 768pts
3 雨乞竜己(KINAN Cycling Team) 544pts
4 椿大志(KINAN Cycling Team) 256pts
5 中西健児(KINAN Cycling Team) 128pts
5 山本雅道(シエルヴォ奈良 MIYATA-MERIDA サイクリングチーム) 128pts
5 鈴木龍(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) 128pts

 

 

■ユニーク講座、KINAN 選手によるプレゼンター、スポンサーブース…アクティビティ 満載のレース会場
KINAN AACA CUPの魅力は、レース内外にわたるさまざまなアクティビティ。選手1 人ひとりのスキルに応じたレースカテゴリー設定もさることながら、ビギナーから上級者 まで幅広く参加が可能な講座、その場でアドバイスが受けられるスポンサー各社のブース、 さらには、KINAN Cycling Team の選手がサプライズ登場するポディウムなど、その楽しみはレースだけにとどまらない。
毎回恒例の「レーススキルアップ講座」には、愛知県一宮市の『中島通整骨院』若山敦資院長を招いての特別篇が行われた。身体バランスをテーマに、左右どちらも同じ力をペダルに加えられるよう、日々のストレッチから見直していくことを指導。自宅で簡単に取り組めるような内容を紹介し、器具に頼らずとも自分の体だけで効率的・効果的な調整ができることを呼びかけた。

レーススキルアップ講座は、『中島通整骨院』若山敦資院長を招いて行われた

 

 

講座は身体バランスをテーマに実施。左右ともに同じ力をペダルに加えるための効果的な ストレッチ方法がアドバイスされた

 

 

山本元喜ら KINAN Cycling Team の選手たちも真剣な表情でレーススキルアップ講座に 臨む

 

若山敦資院長を囲んで、参加者全員で記念撮影

 

 

コース脇に設置されるブースでは、WAKO’S(株式会社和光ケミカル)さまがチェーン汚れや、自転車とオイルの関係などを参加者にアドバイス。バイクメンテナンスも大好評で、今回も早い時間帯に受付が終了した。

KINAN Cycling Team の選手たちが WAKO’S さまブースを訪問

 

また、BUCYO COFFEE さまと CLT さまによるコラボブースも出展。温かいコーヒーやパスタはもちろん、プロテインがその場で飲めるとあって、選手がレース前後に行列を成して栄養補給に努めた。

 

また、1-2 カテゴリー優勝選手には、副賞として福井県越前市の銘菓「羽二重の街」が 贈られた。同市のふるさと大使を中島が務めている縁から、今回の出品が実現。プレゼンターには中島が登場。今戦の最後を飾った同カテゴリーのポディウムに、これ以上ない色合いをもたらした。

1-2 クラスのポディウムでは、福井県越前市のふるさと大使を務める中島康晴がプレゼンターとして登場。優勝したデイ・ライアン選手に同市の銘菓「羽二重の街」を副賞として贈った

 

 

■キッズ限定イベント、TT アマチュア日本一決定戦の実施が決定
4 月 29 日(土・祝)に行われる第 4 戦では、メインレースの 1-1 カテゴリースタート 前に、小学生限定のオープニングランが行われる予定だ。KINAN Cycling Team の選手と一緒に、ショートコースをサイクリング。参加の条件は、レース当日の午前 11 時 45 分 にスタート地点近くの招集ポイントに集まるだけ。小学生以上で、自転車とヘルメット、 手袋を持参すれば、誰でも参加が可能だ。

 

続く 5 月 7 日(日)開催の第 5 戦では、「日本アマチュアグランプリ個人タイムトライアル」と称して、非公式ながらアマチュア選手の TT 日本一を決める戦いが行われることとなった。優勝者には、KINAN AACA CUP2017 年シリーズで着用ができるチャンピオンジャージを贈呈。プロチーム所属(プロ契約含む)ではないことと、6 月に開催される 全日本選手権(ロード・TT 問わず)に出場予定ではないことが参加の条件となる。
距離は 20km で、エリート男子のほか、35 歳以上、40 歳以上、45 歳以上、50 歳以上、55 歳以上、エリート女子とカテゴリーが設けられる。また、チーム TT も同日に実施され、 こちらは 2 ~ 4 人編成での出場を条件としてエリート男女のレースが行われる。
いずれの情報も、シリーズ公式ウェブサイトを参照されたい。

 

text&photo:Syunsuke FUKUMITSU

 

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