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連載コラム

連載 自転車徒然草

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第19回「富士山五合目をめざして、ひとり旅」

6月12日(日)、第8回となる「Mt.富士ヒルクライム」に参加してきた。富士ヒルクライムは、富士山の麓にある富士北麓公園をスタートして、ゴールは富士スバルラインの五合目駐車場となる距離24km、標高差1,255mの自転車ヒルクライムレースだ。24kmというと距離的にはたいしたことはないが、24kmにわたりつづく坂道をひたすら駆け上ることになる。ただ平均勾配がおよそ5%で、乗鞍など他のヒルクライムレースと比べると厳しいコースではないし、初心者でも比較的完走しやすいといわれている。
僕が富士ヒルクライムに挑戦するのは、今回で5回目。前回のタイムが1時間52分54秒。毎年2分くらいずつ記録更新はしているのだけど…。そうです!5回も参加して、まぁ、こんなもんです、僕の実力は…。でも、参加するからには、せめて前年より速く走りたいところだ。


開催が危ぶまれた富士ヒルクライム

富士ヒルクライムのエントリー受付が始まったのが3月3日正午。人気のレースというだけあって例年応募者が多く、去年は開始から8時間ほどで定員に達したらしい。とにかく早めの受付は欠かせない。正午を回ってすぐに、僕もインターネットでエントリーサイトにアクセス。すると「しばらくお待ちください」いった画面とともに順番待ち人数が表示された。その数なんと4351人。確か定員が5500人くらいのはずだったけど…。なんとか待ち時間40分ほどで無事エントリーは完了した。
ところが3月11日、東日本大震災が列島を揺るがした。震災はスポーツ界にも大きな打撃を与え、開催を自粛したり延期する自転車レースも多くあった。富士ヒルクライムは開催の意向を示していたが状況はどう転ぶか分からない。しかも、東日本大震災から間もない3月15日、富士山南側を震源とするマグニチュード6.4の地震が起きて、富士スバルラインも被災。橋架や道路舗装の被害があり、1合目駐車場から上は不通になっていた。ホントに今年の富士ヒルクライムはどうなるのだろう。無事開催されるのだろうか…と心配だったが、富士スバルラインの復旧工事もすすみ4月27日には五合目まで全線開通になった。これでレースの開催も見えてきた。あと問題なのは天候である。


梅雨まっただ中のヒルクライム

富士ヒルクライムは6月の第1日曜日に開催されていたが、今年は1週間遅くて6月12日の開催。季節は梅雨まっただ中だけに天候が何より心配である。坂道を上るヒルクライムの場合、さほどスピードも出ないので雨が降ってもレース中は大きな問題はないだろう。ただ、坂道を上れば、下りが待っている。そこでレース終了後の下山が問題となってくる。雨の中の下り坂、しかも24kmにわたって坂道が続く。五合目から自転車で普通に下りてくるだけでも30〜40分はかかるのに、それが雨だと想像するだけでゾッとする。寒さはもちろん、スリップによる転倒の危険だってグンとアップするであろう。
レースが近づき、毎日のように週間天気予報をチェックしていたが、徐々に降水確率が高くなっていく。レース2日前の金曜日の時点で、日曜日(レース当日)の降水確率は70%だった。こりゃ、ダメかな…雨のヒルクライムも覚悟して、荷物にレインウェアも詰め込んだ。


レース前日、ひとり富士山に向かう

富士ヒルクライムの受付は大会前日のみのため、土曜日に現地入りする必要がある。例年、自転車仲間と1台のクルマに相乗りして現地に向かうのだが、今年はいつもの自転車仲間が参加できないため、ちょっと淋しいひとり旅となった。仲間と一緒に参加しても、レース自体は自分ひとりでの勝負となるのだが…。ただ、仲間がいればレースを前にした緊張と期待感、あるいはレース結果の喜びや悔しさといったものも分かち合うことができる。それができないのが淋しいところだが、ここはひとつ気楽上等!気ままな富士山ひとり旅を楽しむことにしよう。
しかもレース前日、ここに来て思いがけず天候も好転してきた。天気予報の雨マークは消え、曇りマークに。そして降水確率は10%!こうなると俄然テンションも上がってきた。




富士北麓公園で受付を済ませて、ウエルカムパーティーを楽しむ

昼前に名古屋を出て、レースのスタート地点となる富士北麓公園に到着したのは4時過ぎ。空は雲に覆われて富士山の姿を見ることができなかった。富士北麓公園に設けられた特設会場では、すでにウェルカムパーティーが始まっていて、ステージ上でゲストライブもおこなわれていた。 まず、受付を済ませて、ゼッケンと参加記念品をもらうと、さっそく自転車メーカーの販売・展示ブースめぐり。ニューモデルの自転車やプライスダウンされたウェア・自転車用品などを見て歩いた。ちょっとお腹がすいたので屋台の富士宮焼きそばを食べて、自転車クイズ王決定戦というイベントや大抽選会にも参加。夕方6時頃にはウェルカムパーティーも終わり、予約していた民宿へと向かった。




サイクリストたちで賑わう物販ブース。最新自転車の試乗ができるのもうれしい

宿は、去年と同じ忍野八海(富士山の伏流水を水源とする8つの湧水群。近頃は富士山の気に満ちたパワースポットとして人気らしい)の近くの民宿。富士北麓公園から7〜8kmほど離れた所にあるので、自走で会場へ向かえば軽いウォームアップにもちょうどよい。


富士ヒルクライムの大会プログラムと記念品のスポーツタオル



明日のレースに備え、サイクルジャージにゼッケンを付けておく

民宿で夕食と風呂を済ませたら、ウエアとヘルメットにゼッケンを張り付けて最終準備。レース当日の朝は早いので前日のうちにできることは片付けておく。大会プログラムを開いて、レースのスタート時間を再確認。富士スバルラインのコースマップもチェックしながら、イメージトレーニング。そして23時を回った頃には、iPhoneのアラームをセットして早めの就寝。ゆっくり休んで、明日に備えよう。


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