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連載コラム

連載 自転車徒然草

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第27回「渥美半島ずぶぬれサイクリング」


愛知県の南端、太平洋沿いに伊勢湾に突き出した渥美半島は、この季節、菜の花が見ごろをむかえる。そこで、ひと足先に春を感じながら海沿いのサイクリングロードを自転車で走ることにした。実は昨年の3月も、この渥美半島へはサイクリングに出かけるつもりだった。しかし、積雪や地震による津波注意報の発令などにより結局中止することになったのだ。もちろん今回も天候次第。雨の場合は中止にする予定だったのだが…。

3月18日の日曜日、サイクリング当日の天気予報は曇りのち晴れ、降水確率は20%。前日の土曜日が終日雨だったので、雨が心配されたが、降水確率20%ならなんとか大丈夫そうだ。サイクリング当日の朝も、空はどんより曇っていたが、降水確率は変わりなし。予報通りに午後にはすっきり晴れることを願いつつ、自転車を車に積み込んで出かけることにした。
渥美半島の太平洋側には、海岸に沿って走る自転車道「渥美サイクリングロード」がある。今回、赤羽漁港の横にある道の駅「あかばねロコステーション」を起点に、海沿いの渥美サイクリングロードをひた走り、渥美半島の先端を目指すことにした。



スタート地点の赤羽に間もなく到着となった時、車のフロントガラスにぽつりぽつりと雨のきざし。いや〜な予感!天気予報を信じて、レインウェアなどの準備はしていないんだけど…。ここまで来て、サイクリングを中止にして引き返すというのも、なんだかなぁ。
道の駅「あかばねロコステーション」に着いて早速、iPhoneでもう一度天気予報を調べてみた。やはり曇りのち晴れ、降水確率は20%のままだ。
赤羽から渥美半島の先端、伊良湖岬まで、距離にして約17kmほど。往復でも2時間はかからない距離である。雨が降っているとはいえ本降りではないし、このあと天気予報通り止むかもしれない。というわけで、サイクリングを強行。行けるとこまで行ってみることにした。


道の駅「あかばねロコステーション」からサイクリングをスタート!


小雨がぱらつく中、道の駅「あかばねロコステーション」を出発。赤羽漁港に沿って走り、細い小道に入ってみると渥美サイクリングロードの案内マップとともに自転車道の入口があった。樹木に囲まれた自転車道を走ると、すぐに海岸に出た。


渥美サイクリングロードの入口


太平洋が目の前に広がる「若見の海岸」。この海岸線に沿ってサイクリングロードをひた走る。海はサーファーでいっぱいだ。天気がよければ、青い空と青い海をバックに、潮風の中をさっそうと走ることができ、さぞ気持ちよかっただろう。しかし今日は、空も海もどんよりグレー一色である。




サイクリングロード沿いの若見の海岸は、サーファーでにぎわっていた


サイクリングロードは、ところどころ砂が積もっているところがあった。雨で湿った砂がタイヤに絡みついて走りづらい。さらに走ると、サイクリングロードが階段でいったん途切れ、自転車を降りて上らなければいけないことに。


サイクリングロードなのに階段…!?


階段を上ると、しばらく国道42号線を走ることになる。
一般道は車も多いので、脇道に入ってみると、道の両サイドにはビニールハウスがいっぱい。渥美半島は電照菊の栽培やメロンのハウス栽培などが盛んで、温室がいたるところで見られる。
建ち並ぶビニールハウス群の中を走り抜けていると、どこからか、ほのかに甘い香りがすると思ったら、道の脇に菜の花畑が現れた。



黄色い絨毯を広げたような満開の菜の花畑


鮮やかな黄色の花がいっぱい。一面の菜の花畑を目にすると、雨に打たれて凹んでいた心が一瞬和む。さぁ!気持ちを入れ替えて、先を急ごう。
国道42号線沿いにある「シーサイドファーム伊良湖(さまざまなフルーツ狩りが楽しめる観光農園)」を越えて間もなく、自転車道の入口を知らせる案内標識に従って再び渥美サイクルロードに戻る。ここから先、約6.2kmは片浜十三里沿いの一直線の自転車道を走ることになる。片浜十三里は、アカウミガメが産卵に来る貴重な砂浜だという。自転車道の路面にも子ガメの絵が描かれていた。


雨でけむる渥美サイクリングロード


しばらく走っていると、雨あしが若干強くなってきた。本降りになることはないが止むこともない雨に、いい加減心も折れてきた。何度か引き返そうと思ったものの、ここで引き返しても、すでにずいぶんと濡れちゃっているしなぁ…。とりあえずは正面に見える小高い山の麓までは走ることにした。


日出の石門


日出の石門を間近に見ることができる日出休憩所


伊良湖ビューホテルが建つ小高い山が近づいてくると、その手前にあるのが日出休憩所。道の駅を出発して1時間弱で、ようやく到着した。
撥水性のあるウインドブレイカーを着ていたので上半身は濡れていないが、髪の毛とズボンがしっとり、後輪が跳ね上げる水で臀部はぐっしょり。ただ、身体が濡れていても温暖な気候のためか寒さは感じない。
さてと、この休憩所にある食堂で昼食を取って、今日のサイクリングはここで終了。引き返すことにしようか。


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