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連載コラム

連載 志智散歩

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第18回「おいしいコーヒーと、自転車談義」の巻

6月初旬、梅雨の合間の青空も顔をのぞかせる週末の朝、ちょうど名古屋駅と伏見の中間に位置する都心の一角にシッチーの姿がありました。ここは、おじいちゃんのマネキンが目印のコーヒー店「KAKO三蔵店」。こだわりの自家焙煎コーヒーと焼きたてのおいしいパンが自慢の人気店です。
さっそくお店の扉を開けてみると、朝も早くからすでに満席。コーヒー豆を焙煎する芳ばしい香りのなかで、お客様のにぎやかな声が響いていました。すぐ横を見ると、お店のマメージャー(豆)の筧太一さんが「ようこそ」と明るい笑顔で迎えてくれました。





漂う焙煎の薫りに包まれて

シッチーは実は、大のコーヒー好きで、今回の取材の目的のひとつが「おいしいコーヒーを飲むこと」だとか。筧さんに「何をしているんですか」と尋ねたシッチーに、「コーヒー豆を選別しているところですよ」と筧さん。仕入れた生豆がすべて使えるわけではなく、どんな豆でも不良品が含まれていて、それを取り除く作業が必要になります。不良品の豆は、妙な苦味や酸味があり、味を落とす原因になってしまいます。不良品の見分け方は、それこそ経験だという筧さんによると、「粒が白くて乾燥したもの」が死豆と呼ばれ、他にもカビが生えているもの、小さいもの、大きいもの、貝がら豆、虫くいなどの不良品をハンドピックで取り除く作業を数時間続け、「多い時で袋の豆の1割を捨てることもある」ようです。 この作業をこなして、初めておいしいコーヒーを提供することができるのです。筧さんは、こうした地道な作業を丁寧にこなすため、早い日には午前2時から出勤し、1日に30~40kg、20万粒のコーヒー豆を選別しているとのことです。「自家焙煎コーヒー」と簡単に言いますが、それはそれはたいへんな労力が必要です。
ちなみに「KAKO三蔵店」で使っているコーヒー豆を聞いてみると、主体はコロンビア産のスプレモ・ナリーニョという豆だそうです。「コーヒー豆といえばブラジル産を連想しますが、ブラジル産はどちらかというと酸味が強い。コロンビア産は深煎りすると、パンチが出て、キレがよく、薫り高い。その中でもとくに品質の高い豆が、スプレモ・ナリーニョなんです」と筧さん。この店にとって原材料へのこだわりは、当然と言えば当然なのでしょう。






絶品コーヒーとモーニングに、「おいしい!」

そうこうするうちに、テーブル席が空き、シッチーはモーニングサービスメニューを注文。しばらくして「今日は朝からコーヒーをガマンして飲んでない」というシッチーのもとに、待望のコーヒーがやってきました。「おいしい!」とひと言。本当においしいものを口に入れた時のリアクションはそんなシンプルなものなのでしょう。ちょうどモーニングの時間だったため、特製のセットをいただきました。焼きたてのカイザーパンにバターと小倉、さらにその上に生クリームが乗ったトーストは、甘すぎず絶妙に小倉とクリームが調和して、これまた「おいしい!」のひと言。




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