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連載 志智散歩

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第31回「これで安心してカーボンに乗れる」の巻


今回の志智散歩は、カーボン製品の企画製造をはじめ、カーボン・チューニング&リペアサービスを手がける「株式会社カーボンドライジャパン」(以下、「カーボンドライジャパン」)からお届けします。


「カーボンドライジャパン」は、その社名からもわかるように、「カーボン素材」に特化した技術を有する企業です。長年、ドライカーボン(CFRP)製品の製造に関わり、オートバイや自動車等の内外装パーツからテーブル、チェア、アタッシュケースといったアクセサリー、工業製品に至るまでさまざまな製品分野を手がけ、今、その技術力は日本国内のみならず海外のユーザーからも高い評価を受けています。そんなカーボンの専門会社が、約1年半前から「カーボンフレームのリペアサービス」に着手。それが自転車雑誌に紹介されると、たちまち全国から問い合わせが殺到したそうです。



カーボンフレームを所有するシッチーも例外ではありません。「ぜひ一度、話を聞いてみたい」ということで、今回、愛知県日進市にある工場におじゃましたのです。
「カーボンドライジャパン」の工場・事務所を訪れたシッチーを迎えてくれたのは、総括管理部長の早川さんです。「カーボンについて、それほど詳しい知識がなくて・・」と遠慮がちに言うシッチーに、早川さんはさっそく実際のパーツを見本にカーボンの基礎知識を教えてくれました。


ウェットカーボンとドライカーボンを見本で比較


「カーボンは、大きくウェットとドライの2種類に分けられます。ウェットとは、カーボン繊維に樹脂を塗って成形する方法で、FRP成形と同じ製法でつくるもの。自転車パーツとして販売される多くの製品がこのウェットカーボンです。それに対し、ドライはカーボンクロスに樹脂を染み込ませ、高温・高圧で焼き固める製法でつくるもの。樹脂とカーボンが融合し、高強度と軽量化を両立しているため、レーシングカーや航空機の部品にも使われています。当社は、後者のドライカーボンを得意としていて、自転車パーツのリペアについてもドライカーボンの手法・技術を反映させています」と早川さん。



その説明を聞きながら、早川さんの背景にあるポルシェの写真が気になっていたシッチー。「このホイールもカーボン?」という問いかけに「これですか?」と言って席を立った早川さんは、カーボン加工が施されたホイールを手に戻ってきました。



「こういう仕事はけっこうやってますね。他にもアイスホッケーのスティックだとか、楽器とか、形あるものなら、なんでもカーボン加工してますよ。しかし、こと自転車のフレームになると、『ドライカーボンでは修理できない』ってずっと言われてて」と早川さん。
「競輪選手の後輩も、立てかけておいたカーボン製の自転車を誤って倒して傷がついてしまって。でも、修理できないと思い込んでいたので、そのまま放置してましたね」とシッチー。
「修理できないって言われるのが悔しくて、独自にリペア技術やシステムを開発したんですよ」と早川さん。

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