佐野 伸弥選手 S・W・U・Vで目指すは国体優勝 !

志智散歩でおなじみの志智選手(競輪S級)とも交流の深いロードバイクの「佐野 伸弥」選手。
サイクルジャムでも何回かその活躍を追ってきました。
その佐野選手が『S・W・U・V(スワブ)』を受けると小耳にはさみ、佐野選手およびスワブを行うエボルバーバイクス(以下、エボ)の湯川さんに取材を申し込んだところ、両者とも快くOKしてくれました。

 

というわけで暑さ厳しい夏の午後、エボルバーバイクスへお二人をお訪ねしました~。

 

今日は取材のお願いを聞いていただきありがとうございます。

早速ですみません、佐野選手はエボのスワブのことは以前からご存知だったと思いますが、なぜ、いま、このタイミングでやってみようと思われたのですか?

 

Bikeをスワブローラーにセットする湯川さんを、ちょっと不安な面持ちで見つめる佐野選手

 

ズバリ、国体優勝 !

さらなるステップアップを目指して来ました。

佐野選手(以下、佐) 同じ自転車アスリートとして、競輪選手にもリスペクトしている選手は少なくありませんが、中でも志智選手をはじめS級選手の皆さんとの交流では、トレーニング方法などいろいろと参考になることも多いんです。彼等を通じてスワブについても耳にしていたので以前から気にはなっていたのですが、自分自身のセッティングでうまく走れていると感じていたし、受けなくても大丈夫かなと。

でも、昨年の長崎国体などケイリンの試合で思うような結果が出ず、そこから自分のバイク、特にピストバイクのセッティングに迷いが生じました。

その後、自分なりに色々工夫してきたのですか、どうしてもシックリこない‥‥。
そうなってくると、もう、何が正しいのか自分でも分からなくなってしまって。

 

最近では、佐野さんがご存知のジュニアの高橋智香(ちか)選手もスワブを
受けられたのですよね。

佐) そうなんです。湯川さんには申し訳ないですが、正直、競輪選手など元々体ができています。
レースはメンタルが作用する面も大きいので、それまでは成績が良くなっても本当にそれがスワブの効果かどうか分からないと、密かに思っていました。
でも、智香選手の場合は体つき(筋力)もそのまま、特別なトレーニングをしたわけでもなく、スワブの直後に急に速くなったので、やはり効果がありそうだと。
で、2時間くらいかけてじっくり考えた末、「これはスワブを受けるしかない!」と。

スワブを受けた高橋智香さん

高橋 智香さん紹介記事はこちらから

 

あれ、じっくりって、2時間(だけ)なんですか?

 

佐) はい。私は競輪の平原康多選手の走りに憧れを感じているのですが、彼もスワブ経験者と知り、2時間じっくり考えた末「よし、スワブで平原選手にしてもらおう!」と。

 

佐野選手の真剣度合いに一抹の疑問がよぎったその時、湯川さんから「準備OK」の声が。ウエアを着替えに行った佐野選手にかわり、今度は湯川さんにお話を伺ってみました。

 

この記事で初めてスワブを知る方もいらっしゃるかもしれないので、改めてお伺いしますが、湯川さんのSynchronize(同調)With Your Vehicleを略した「S.W.U.V=スワブ」って、具体的には「何を」「どうして」くれるのですか?


最近主流のカーボンBikeは、成形方法やコストなんかの関係で

規格サイズから選ばざるを得ません。

湯川代表(以下、湯) う~ん、それにはまず、最近のBike(自転車)についての知識がいるかな。
クロムモリブデン(通称クロモリ)といった金属パイプでフレームを作る場合、「ラグ」というジョイントでパイプを繋げばいいから、長さも角度も1ミリとか0.1度とか、乗り手の体格や競技種目などに合わせて、フルカスタムオーダーの自転車作りが可能です。
でも、最近は競輪以外の競技ではカーボンBikeが主流に。カーボンの成形には型が必要なので、細かくカスタムする場合は型から起こさなくてはならず、それは金額的にもバカ高くなっちゃう。カスタムオーダーのカーボンバイクもあるけど、材質(剛性)は数種類からしか選べないとか。例えば、エボルバーバイクスレベルの高剛性のカーボンはなかったりで、オールマイティーではない。
そうすると、現実としてはメーカー毎に販売されている規格サイズのフレームから、自分の背格好や求める性能に合うものをチョイスするしかない。

 

規格サイズのフレームのカスタマイズ化は、

ハンドルやステム、シートなどのパーツが担う。

湯) そのほどほどのサイズ感のフレームを、ハンドルやステム、シートといったパーツの高さや長さ、角度を変えることで「俺様の1台」にするんだけど、このパーツの種類にも限界があるから、
結局、どこかでBikeの方に人間が合わせないといけない。そのため、パフォーマンスの最大化にはBikeと人間とのSynchronize(同調)が必要に。

というわけで、簡略に言うと、

 

規格サイズ(であっても)のBikeとライダーとを、

パフォーマンスが最大化するポジションで同調させる!

それが「S.W.U.V=スワブ」。

 

と、ちょうどひと通り聞き終わったところで、サイクルウエア姿の佐野選手が登場。正直、スワブについてイマイチ理解しきれていない編集スタッフでしたが、論より証拠。ここからは、佐野選手のスワブに密着して理解を深めることに。

で、スワブローラー(スワブ専用のローラー台なので、勝手にスワブローラーと呼ばせてもらいますが)をよく見ると、そこにはピストならぬロードBikeが。

 

湯川さん、念のためにお伺いしますが、佐野選手のオーダーはピストBikeじゃなかったですか?

 

 佐野選手の走りをできるだけ正確にイメージするため、
まず、ロードBikeでスワブを。

湯) あ、これね。佐野選手の走りって生でしっかり見たことがないので、まず、佐野選手自身がセッティングに迷いのないロードBikeで、一番いいポジションをどう捉えているか、どんなライディングポジションが好みなのかとか、走りのイメージを掴むため今日は特別にロードBikeからスワブをさせてくれるよう、こちらからお願いしました。
じゃあ、佐野さん、はじめますから、いつものようにBikeに乗ってみてください。

 

佐) 分かりました。宜しくお願いします。

 

 

 

次第にリラックスして、ライディングポジションになる佐野選手。その佐野選手の体を、ハンドルまわり、ペダルまわり、サドルまわりと、360度方向から目視していく湯川さん。

 

 


そして、佐野選手の後ろに立った湯川さんから

 

 湯) あれぇ、佐野さん。お尻がサドルの片側に寄ってるのって、感じてますか?

確かにやや左寄り、、、

 

佐) いえ、特に意識してないです。寄ってるってどういうことですか?

 

湯) 気も~ち、左側に寄ってるかな。いつもと同じ、乗っていて違和感ないですか?

 

佐) ないです。でも、左側ならバンクが左回りなので、コーナリングに対応して無意識に少し左に寄ってるかもしれないですね。

 

湯) そういうことならこれも“あり”かな。

 


といいつつ、なにか思うところがありそうな湯川さん。

 

そして、それはこのあと延々5時間近く続く、佐野さんの初スワブのほんの序章だったのです・・・・。

 

いよいよスタートしたスワブの詳細は次号に続きます~。 乞うご期待!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

レース速報!

 

この日(8月14日)スワブが終わった佐野選手、「新しいポジションで8月21日~23日の2015年 第50回全国都道府県対抗自転車競技大会に挑みます!」と宣言。

「いや、感覚とか変わっちゃうから、いきなり試合で新しいポジションは賭けだし、リスクがあるよ」と、(いつものキャラに似合わず)若干ビビリ気味の湯川さんに、「大丈夫ですよ」と返し、笑顔で帰って行かれました。(サイクルジャムも密かに心配しておりました)

しかし、というか、当然というか、なんと見事に『ケイリン』成人の部で優勝を飾られました!

 

 

もともと強い佐野選手なので、スワブの成果とは言い切れませんが、とにかく良かったし、心からおめでとうございました!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【取材Memo】

佐野伸弥選手 2011年以降の主な戦績

2015年8月 第50回全国都道府県対抗自転車競技大会 ケイリン優勝
2014年11月 第45回全日本トラックチャンピオンシップ 第5位
2014年8月 第49回全国都道府県対抗自転車競技大会 ケイリン 優勝
2014年7月 岐阜県自転車競技選手権大会 ケイリン(選手権・成年) 第3位
2014年6月 平田リバーサイドプラザ・クリテリウム カテゴリーC1 第3位
2014年5月 平田リバーサイドプラザ・クリテリウム カテゴリーC1 第3位
2014年5月 第48回 JBCF西日本トラック ケイリン 優勝
2014年4月 第33回チャレンジ・ザ・バンク in MIE
1km ピストA組 準優勝
スプリント ピストA組 優勝
ケイリン ピストA組 優勝
2013年8月 第48回全国都道府県対抗自転車競技大会 1kmタイムトライアル 優勝
2012年10月 国民体育大会 ぎふ清流国体 チームスプリント 準優勝
2012年8月 全日本選手権 ケイリン種目 3位
2011年10月 全日本選手権自転車競技大会 スクラッチ 準優勝
2011年9月 全日本実業団自転車競技大会 ケイリン 優勝
スクラッチ 第5位
2011年7月 東日本実業団自転車競技大会 スクラッチ 優勝
ケイリン 第3位

 

 

 

 

 

 


コメントは受け付けていません。