ツールド熊野キナンサイクリングチームレポート 3

ツール・ド・熊野第 2 ステージでトマ・ルバが優勝
3 選手がトップ 10 フィニッシュでチーム総合首位に立つ

 

トマ・ルバ、歓喜の表情

 

 

3rd June 2017
●ツール・ド・熊野(Tour de KUMANO, UCI Asia Tour 2.2) 第2ステージ 109.3km
●出場選手
ジャイ・クロフォード
山本元喜
マルコス・ガルシア
リカルド・ガルシア
トマ・ルバ
中島康晴

ステージ優勝を喜ぶ選手たち。角口賀敏・株式会社キナン会長を交えて

 

 

 

和歌山、三重両県にまたがる熊野地域を舞台に開催されているツール・ド・熊野は 6 月 3 日、第 2 ステージが実施され、KINAN Cycling Team のトマ・ルバが逃げ切りでステー ジ優勝。マルコス・ガルシアが 3 位、山本元喜も 9 位と、トップ 10 に 3 人を送り込み、 ステージ上位 3 人のフィニッシュタイムの合算で争うチーム総合で首位に立った。
この大会における最大のポイントとなるのが、熊野山岳で行う第 2 ステージ。三重県熊 野市、紀和町、御浜町の三市町にまたがるルートで、熊野倶楽部前をスタート・フィニッ シュ地点とし、10km のパレード区間を経て、109.3km の距離で争われた。風光明媚な熊 野名物「丸山千枚田」をレース前半と後半に 1 回ずつ上り、中盤には最大の山岳ポイント である札立峠を越える、今大会のクイーンステージ。狭く急なダウンヒルも待ち受け、登 板力とバイクテクニックが要求される。
前日の第 1 ステージでは、マルコスと山本が逃げ切りでフィニッシュし、総合上位をうかがえるポジションに位置。この 2 人を中心に、個人総合での上位進出を賭けて最重要ス テージへと臨んだ。
リアルスタート直後から逃げ狙いのアタックが次々と起きるが、山岳区間を前に 10 人 がリードを開始。この中にトマが加わって 1 回目の丸山千枚田を通過する。
約 1 分 30 秒差で続いたメイン集団では、頂上を目前にマルコス・ガルシアがアタック。 トマが含まれる逃げグループへのブリッジを試みたが、総合上位浮上を阻止したい選手た ちが対応し、抜け出しは許されなかった。
2 つ目の山岳にあたる札立峠へ、逃げグループでは徐々に力のある選手たちに絞られて いく。頂上に近いタイミングでトマがアタックし、これをきっかけにペースが上がる。ト マを含む 3 人が少しのリードで頂上を通過した。その後ろを走るメイン集団では、ジャイ ・クロフォードがアタック。1 回目の千枚田でのマルコスに続き、逃げグループへと合流 を狙う。
札立峠で遅れた選手がトマたちに合流し、6 人となったところで 2 回目の千枚田を目指 す。その間に単独で追走を試みたジャイは、有力選手が含まれるメイン集団へと戻る形と なった。
約 1 分 30 秒の差で逃げる逃げグループは、2 回目の丸山千枚田の上りに入ってトマの アタックをきっかけにペースアップ。前日のステージで上位フィニッシュし、このステー ジの結果次第ではリーダージャージ獲得の可能性もあるホセビセンテ・トリビオ選手(ス ペイン、マトリックスパワータグ)も続き、積極的に前方で引っ張る。人数を 1 人減らし、5 選手が真っ先に頂上へ到達し、ダウンヒル区間へと向かった。
追いかけるメイン集団では、総合 2 連覇を目指すオスカル・プジョル選手(スペイン、 チーム UKYO)がアタックし、これをマルコス・ガルシアがチェック。昨年のこのステー ジで雌雄を決した 2 人が再び競い合う。逃げグループからペースを落とした選手たち前を パスしながら、先頭まで追い付こうという意思を見せる。
序盤から逃げ続けた 5 人に変化が起きたのは、千枚田の上りを越えて迎えたダウンヒル 区間。下りを得意とするトマとホセ選手のスピードに、ほかの 3 選手が苦戦。トマとホセ 選手がそのまま抜け出す格好となった。
フィニッシュに向けては細かいアップダウンこそあるものの、先頭を行く 2 人の力をも ってすれば難なくクリアできるレイアウト。チームの本拠地である熊野地域での勝利をつ かみたいトマと、総合首位に立ちたいホセ選手。両者の利害が一致し、協調体制を敷いて 最後の 10km を走る。必死に追い上げるプジョル選手とマルコスは、一時トマたちとの差 を約 10 秒にまで縮めたが、フィニッシュに近づくにつれて互いを意識して牽制状態に。 徐々にトマたちとのタイム差が広がっていき、追いつくことが難しくなっていった。
そのままトップの 2 人は最終局面へ。ラスト 500m は上り基調だが、両者の走りには力 強さがみられる。最後は並ぶようにしてフィニッシュへとやってきたが、わずかにトマが 先着。レース終盤はステージ優勝へと狙いを絞って走ったが、その通りトマが役割を果た
した。応援に駆けつけてくださった熊野のファンも大喜び。地元レースでポディウムに上 がり、表彰を受ける栄誉にあずかった。
追いきれなかった後続は 38 秒差でやってきた。トマが逃げ続けていた関係で、終盤は プジョル選手らの動きを抑える役割に徹していたマルコスが集団のトップを確保し、ステ ージ 3 位。猛追の末、フィニッシュを目前としたタイミングでマルコスらのグループに追 いついた山本も 9 位でステージを終えた。
この結果、総合首位にはホセ選手が浮上し、46 秒差の総合 3 位にマルコスが続いてい る。前日に続き上位フィニッシュとなった山本が 1 分 2 秒差の総合 7 位、ステージ優勝で タイムを稼いだトマも 1 分 22 秒差で総合 8 位につけている。
さらに、KINAN Cycling Team はチーム総合で首位に浮上。チーム内ステージ上位 3 選手のタイム合算で争われるシステムだが、このステージでトマ、マルコス、山本がトッ プ 10 フィニッシュを果たしたことが奏功し、順位をトップに押し上げることに成功して いる。
4日は、最終の第3ステージが和歌山県太地町で行われる。1周10kmの周回コースを10 周する 100km で争われ、アップダウンがありながらもハイスピードで展開されるコース だ。個人総合で好位置につける KINAN 勢は、順位アップを狙って果敢に挑むこととなる。 ホストチームとしての責任を果たすべく、リーダージャージとチーム総合成績を賭けて戦う。

 
ツール・ド・熊野 第2ステージ(109.3km)結果
1 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 2 時間 39 分 46 秒
2 ホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ) +0 秒
3 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +38 秒
4 オスカル・プジョル(スペイン、チーム UKYO) +38 秒
5 西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +38 秒
6 早川朋宏(愛三工業レーシングチーム) +38 秒
9 山本元喜(KINAN Cycling Team) +45 秒
12 リカルド・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +1 分 59 秒
13 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、KINAN Cycling Team) +1 分 59 秒
45 中島康晴(KINAN Cycling Team) +6 分 58 秒
個人総合時間賞
1 ホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ) 5 時間 14 分 0 秒
2 オスカル・プジョル(スペイン、チーム UKYO) +43 秒
3 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +46 秒
4 西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +48 秒
5 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリーズ シャハルダリチーム) +53 秒
6 イリヤ・ダビデノク(カザフスタン、タブリーズ シャハルダリチーム) +56 秒
7 山本元喜(KINAN Cycling Team) +1 分 2 秒
8 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +1 分 22 秒
16 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、KINAN Cycling Team) +3 分 30 秒
19 リカルド・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +3 分 35 秒
43 中島康晴(KINAN Cycling Team) +8 分 30 秒

ポイント賞

1 ホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ) 37pts
4 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 25pts
6 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 22pts
16 山本元喜(KINAN Cycling Team) 9pts
23 リカルド・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 4pts
24 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、KINAN Cycling Team) 3pts

山岳賞

1 ハミッド・ポルハーシェミー(イラン、タブリーズ シャハルダリチーム) 22pts
2 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 15pts
チーム総合
1 KINAN Cycling Team 15時間45分19秒

 
●選手コメント
トマ・ルバ 「昨日のステージで逃げに入ることができなかった分、今日こそはという思いで臨んだ。 総合上位の選手が逃げに含まれていたこともあり、自分としてはそこまで働く必要はなかったのがレース後半の余裕につながった。終盤はホセ選手と協調しながら走った。
まずはステージ優勝できたことを喜びたい。総合順位をどこまで上げられるかまでは考えていなかったし、今日の展開ではリーダージャージ獲得は難しいと考えていた。ステージ 優勝に狙いを絞っていたし、その通りに走ることができてうれしい」

第 2 ステージ優勝のトマ・ルバ。ホストレースでの勝利でファンを大いに喜ばせた
山本元喜 「チームの持ち味である攻撃的な姿勢を発揮することができた。作戦通りにレースを進められたし、チームのみんながその流れに合わせて上手く走ることができていた。個人的にも走りの感触はとてもよかったと感じているし、総合順位を上げて UCI ポイント圏内に入ったのは非常に良いことだと思っている」

終盤の追い上げで 9 位となった山本元喜

 

 

~写真紹介~

 

YONEX さまのブースを訪問するマルコス・ガルシア。ツアー・オブ・ジャパン伊豆ステージ優勝記念パネルにご満悦

 

記念のパネルにサイン

 

プロトンでひときわ映えるNORTHWAVEさま「EXTREME RR」

 

スタート前にアスリチューンでチャージするのは中島康晴

 

 

 

ツール・ド・熊野のハイライトとなる「丸山千枚田」の上り

 

追走を試みるマルコス・ガルシア

 

ダウンヒル区間を攻めるリカルド・ガルシア

 

ジャイ・クロフォードもメイン集団でダウンヒル

 

得意の下りを攻める中島康晴

 

序盤から逃げ続けたトマ・ルバ

 

 

 

一時は単独で追走したジャイ・クロフォード

 

コーナーを通過するリカルド・ガルシア

 

勝負どころに備えるマルコス・ガルシア

 

コーナーを攻める山本元喜

 

 

中島康晴のコーナーリング

ステージ 3 位に入ったマルコス・ガルシア

 

 

 

 

リカルド・ガルシアのフィニッシュ

 

 

ステージ優勝の表彰を受けるトマ・ルバ

 

 

マルコス・ガルシアはステージ 3 位の表彰を受ける

 

 

 

ステージ上位 3 選手の記念撮影

 

 

text&photo:Syunsuke FUKUMITSU

 

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