ツールド熊野キナンサイクリングチームレポート 4

ツール・ド・熊野でマルコス・ガルシアが総合 3 位
3 選手が個人総合トップ 10 &チーム総合 1 位で存在感を示す
4th June 2017
●ツール・ド・熊野(Tour de KUMANO, UCI Asia Tour 2.2) 第3ステージ 100km
●出場選手
ジャイ・クロフォード
山本元喜
マルコス・ガルシア
リカルド・ガルシア
トマ・ルバ
中島康晴

 

チーム総合 1 位の表彰

 

 

個人総合 3 位の表彰を受けるマルコス・ガルシア

 

 

山岳賞 2 位の表彰を受けるトマ・ルバ
 

4 日間の日程で行われたツール・ド・熊野(UCI アジアツアー 2.2)は、6 月 4 日に和歌山県太地町で行われた第 3 ステージをもって閉幕。本拠地での戦いとして臨んだ KINAN Cycling Team は、前日からの総合順位をキープ。マルコス・ガルシアが個人総 合 3 位、山本元喜が同じく 7 位、トマ・ルバが同 8 位と、3 選手が個人総合トップ 10 フ ィニッシュ。ステージ上位 3 人のフィニッシュタイムの合算で争うチーム総合でも 1 位と なり、存在感を示す結果を残した。
今大会の最後を飾るのは、クジラを目玉とする観光振興で知られる太地半島をめぐる、 10km のサーキット。美しい海が眼前に広がるコースを舞台に、10 周回 100km で行われた。ポイントは、太地港からの上りや、テクニカルなコーナーが待ち受けるダウンヒルなどで、変化に富んだルート設計だ。
前日の第 2 ステージまでを終えて、個人総合で首位に立つホセビセンテ・トリビオ選手 (スペイン、マトリックスパワータグ)と、3 位のマルコスとは 46 秒差。さらにトリビオ選手から総合タイム 1 分差に 6 人がひしめき、例年に違わず僅差での総合争いとなった。 こうなると、土壇場での大逆転の可能性もあり、総合上位陣を抱えるチームにとっては一 瞬の気の緩みも許されない最終ステージとなった。
レースはスタート直後から逃げを狙う選手たちが果敢に攻めの姿勢を見せる。そんな中で飛び出したのがダミアン・モニエ選手(フランス、ブリヂストンアンカーサイクリング チーム)。メイン集団も出入りが激しく、タイム差が大きく広がることはないものの、モニエ選手が少しずつ独走態勢を築いていく。
メイン集団では有力チームが次々と選手がアタックを繰り出すが、数秒開いては吸収す る流れの繰り返し。ようやく追走グループが形成されたのは 4 周回目。8 人がメイン集団 から飛び出し、この中にリカルド・ガルシアが加わる。この段階で、モニエ選手と追走グループとの差は約 30 秒差。
強力なメンバーをそろえる追走グループではあるが、個人総合で上位をうかがう選手や、 各賞のジャージを意識して走る選手、その他ステージ優勝を狙う選手、総合上位にチーム メートを送り込んでいる選手たちとで思惑が異なり、先頭のモニエ選手まで一気に迫る気 配は見られない。メイン集団では、総合 5 位と 6 位に選手を送り込んでいるタブリーズ シャハルダリチームがコントロールし、順位のシャッフルを避けようとする意思を示す。
終盤に入り、モニエ選手と追走グループとの差は 1 分以上の開きとなり、ステージ優勝 の可能性が広がってきた。追走グループは、マルコスらの総合順位ダウンを避けるため、 リカルドがローテーションには加わらず、メイン集団の合流をよしとする構え。その集団 ではジャイ・クロフォードが牽引を開始し、追走グループとのタイム差縮小を図る。
タイム差の変動はあるものの、モニエ選手からメイン集団までの状況は変わらないまま 最後の 1 周回へ。すでに 7 分以上の遅れで総合争い圏外に位置するモニエ選手だけは、逃げ切りが容認された。結果的に、約 95km を独走する逃げ切り勝利を挙げた
追走グループもメイン集団の猛追をかわし、モニエ選手から 38 秒差でフィニッシュへ。 最後はリカルドもスプリントに加わり、6 位でフィニッシュ。さらに 6 秒差でメイン集団 もなだれ込むようにしてやってきた。KINAN 勢はいずれもしっかりとフィニッシュし、 前日までの順位には大きな変動が発生しなかった。
これにより、トリビオ選手が個人総合優勝を挙げ、マルコスが 3 位、山本が 7 位、トマ が 8 位と続き、UCI2 クラスでは個人総合 10 位までに与えられる UCI ポイントを加算す ることに成功した。また、チーム総合でも首位を守り切った。
ツール・ド・熊野第 19 回大会は、インターネットによるライブ配信や会場内のメイン ステージでのイベントもあり、これまで以上の盛り上がりを見せた。また、熱い応援はも とより、主催者をはじめ、地元の人々による運営や大会成功を目指して努力する姿も各チ ームの選手・スタッフの背中を押した。関係者からは、第 20 回大会を迎える来年への意 欲も見られ、国際自転車競技連合(UCI)公認レースとして、より地位や注目度が増すス テージレースとなることが期待される。
そして、KINAN Cycling Team の次戦として、6 月 14 ~ 18 日のツール・ド・コリア (UCI アジアツアー 2.1)への出場が決まっている。アジアでの活躍を期するチームとし て、今大会で見せた強さを引き続き示していく。
 

ツール・ド・熊野 第3ステージ(100km)結果
1 ダミアン・モニエ(フランス、ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)2時間27 分15秒
2 ジョン・アベラストゥリ(スペイン、チーム UKYO) +38 秒
3 土井雪広(マトリックスパワータグ) +38 秒
4 入部正太朗(シマノレーシングチーム) +38 秒
5 石橋学(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +38 秒
6 リカルド・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +38 秒
14 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +44 秒
15 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +44 秒
23 中島康晴(KINAN Cycling Team) +44 秒
34 山本元喜(KINAN Cycling Team) +44 秒
40 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、KINAN Cycling Team) +44 秒
個人総合時間賞
1 ホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ) 7 時間 41 分 59 秒
2 オスカル・プジョル(スペイン、チーム UKYO) +43 秒
3 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +46 秒
4 西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +48 秒
5 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリーズ シャハルダリチーム) +53 秒
6 イリヤ・ダビデノク(カザフスタン、タブリーズ シャハルダリチーム) +56 秒
7 山本元喜(KINAN Cycling Team) +1 分 2 秒
8 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +1 分 22 秒
14 リカルド・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +3 分 29 秒
16 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、KINAN Cycling Team) +3 分 30 秒
36 中島康晴(KINAN Cycling Team) +8 分 30 秒
ポイント賞
1 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) 44pts
7 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 26pts
8 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 24pts
17 リカルド・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 14pts
21 山本元喜(KINAN Cycling Team) 9pts
27 ジャイ・クロフォード(オーストラリア、KINAN Cycling Team) 3pts
山岳賞
1 ハミッド・ポルハーシェミー(イラン、タブリーズ シャハルダリチーム) 22pts
2 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 15pts
チーム総合
1 KINAN Cycling Team 23時間9分10秒

 

 

●選手コメント
ジャイ・クロフォード
「チーム総合 1 位となり、(株)キナン・角口賀敏会長にもよいところを見せることがで きた。トマの第 2 ステージ優勝も喜ばしいことだ。個人的には、第 1 ステージを終えた段 階で個人総合を狙うのは難しくなってしまった。その後 3 人が総合トップ 10 に浮上した ことで、彼らのポジションを守ることに集中した。
将来的にはツール・ド・熊野で勝ちたいと思っている。その可能性は十分にある。
ツアー・オブ・ジャパンで負ったけがは順調に回復している。少し腰に痛みはあるが、レースを走るのに支障はない」

レース終盤、ジャイ・クロフォードがメイン集団を牽引する

山本元喜
「ツアー・オブ・ジャパンでは上りの走りに課題があったので、この大会までの短期間に 工夫して調整をしてきた。第 1 ステージでは逃げ切ったグループで終え、第 2 ステージでも山岳をしっかり走ることができ、最終的に個人総合 7 位で終えられて、シーズンイン当初に設定した目標は達成できたと思っている。
コンディションはもう一段階上げられる感覚はある。もっと調子を上げて、全日本選手権に合わせていきたい」

コーナーからの立ち上がりで加速する山本元喜

マルコス・ガルシア
「結果には満足している。トマの第 2 ステージ優勝もうれしかったし、チーム全体の働きぶりもよかった。次の目標をスペイン選手権に定めているので、しばらくはリカバリーに充てたい」

低い姿勢でコーナーをクリアするマルコス・ガルシア

リカルド・ガルシア

「激しいレースではあったが、マルコスの総合 3 位とトマのステージ優勝、そしてチーム 総合 1 位と、よい結果を残すことができた。少し休養をして、この先のレースについて考えていきたいと思う」

海沿いを進むリカルド・ガルシア

 

 

トマ・ルバ
「第 1 ステージでマルコスが逃げ切ったことから始まり、最終的に個人総合 3 位を収められたことはよかった。チーム総合 1 位で終えられたことにも喜んでいる。大事なレースで ステージ 1 勝を挙げられたことは、日頃のトレーニングの成果だと感じている。いつもこ の大会のことを意識していたし、コンディションを整えて、チャンスをつかむことができた」

トマ・ルバのコーナーリング

 

 

中島康晴

「このチームでは初めてとなるツール・ド・熊野だったので、強い思いで臨んだ。(株) キナンの社員の方々であったり、地域の人々の応援があって、よい結果を残したいとも思っていた。普段から献身的な姿勢のトマがステージ優勝したことは本当にうれしかったし、 マルコスの個人総合 3 位、そしてチーム総合 1 位と、チームが着実にステップアップして いることも実感できた大会だった。来年こそは個人総合優勝をチームで勝ち取れるよう取 り組んでいきたい。
レースをこなすごとに調子を上げていけるタイプなので、今後のレーススケジュールはとても楽しみ。チームの勝利に貢献していきたい」

コーナーを攻める中島康晴

 

 

~写真紹介~

スポンサーブース訪問。YONEX さま

 

スポンサーブース訪問、チャンピオンシステムジャパンさま

スポンサーブース訪問、WAKO’s さま

 

山本元喜(右)と南野求メカニックがレース前にバイクの最終確認

 

 

100km と短い距離のステージのため、しっかりとウォーミングアップを行ってレースに 備える

 

YONEX さまのブースでは KINAN CyclingTeam メンバーのポストカード、うちわなどのノベルティ配布が行われた

美しい海沿いを走るプロトン

 

追走グループでレースを進めるリカルド・ガルシア

 

リカルド・ガルシアは追走グループ内で他選手のチェックに努めた

 

メイン集団内で走る山本元喜

 

 

個人総合上位がかかっていたマルコス・ガルシアとトマ・ルバが並んで

 

 

ステージ 6 位でフィニッシュしたリカルド・ガルシア

トマ・ルバ、マルコス・ガルシアは並んでフィニッシュ

 

リカルド・ガルシアはレース後、積極的な走りを(株)キナン・角口賀敏会長に称えられる

 

チーム総合 1 位を決め、選手たちと(株)キナン・角口賀敏会長で記念撮影

 

 

各地から応援に駆けつけてくださったファンを交えての記念撮影

 

 

text&photo:Syunsuke FUKUMITSU

 

 

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