KINAN Cycling Team 宇都宮クリテリウム(Jプロツアー) レポート

宇都宮クリテリウムは大久保陣6位、山本大喜10
スプリントに狙いを絞り主導権争いに加わる

©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 

●宇都宮クリテリウム(Jプロツアー第6戦)

3km×20周回 60km

 

●KINAN Cycling Team出場選手

©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

(写真左から)

大久保陣  トマ・ルバ  山本元喜  山本大喜 新城雄大

 

国内のトップチームが集うJプロツアーは、5月12日に2019年の第6戦となる宇都宮クリテリウムが行われた。60kmで争われるハイスピードバトルで、KINAN Cycling Teamは、大久保陣が6位、山本大喜が10位と、2選手をトップ10に送り込んだ。レース前半はトマ・ルバが先頭グループに加わったが、中盤以降は大久保のスプリントに狙いを絞りメイン集団をコントロールするなど、選手たちは明確な意思のもと戦いを進めた。

2日間による宇都宮ラウンド。前日11日に行われた宇都宮ロードレースでは、終盤に強烈なアタックで見せ場を作ったトマ・ルバが4位。山本大も好調をアピールし、好材料を残して次のレースへと向かうことになった。

そして迎えるクリテリウムは、トマ、山本大、大久保に加えて、山本元喜、新城雄大の5選手でエントリー。4月下旬の東日本ロードクラシック終了時点でのJプロツアーチームランキングによって出場選手数が決まり、他の有力チームと比べて1人少ないなかでこのレースへ臨むことになった。

 

宇都宮市清原工業団地に設けられる1周3kmのコースは、7カ所の鋭角コーナーが待ち受け、スピードとコーナーや位置取りでのバイクコントロールが要求されるテクニカルなレイアウト。チームは大久保でのスプリントを軸に戦術を組み立てることを確認した。

レースは4周目までに12人が先行する流れとなる。この中にトマが加わったほか、有力チームからも力のある選手たちが合流。そのままメイン集団との差を広げていく。しかし、スプリントに狙いを絞るKINAN勢はこの状況を打開すべく、メイン集団の前方に出てコントロールを開始。山本元、山本大、新城が代わる代わる集団先頭に立ち、前を行く選手たちを追いかけた。

©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

 

メイン集団の主導権を握ったKINAN勢は少しずつタイム差を縮めていき、14周目になるところで先頭グループをキャッチ。レースがふりだしに戻ったのを機にアタックが散発するが、いずれも決定打にはならず。KINAN勢は引き続き山本大や新城が集団の先頭付近でペースメイク。意識的にポジションを下げていたトマと大久保も終盤に向けて再度前方をうかがっていった。

そしてプロトンはひとつのまま最終周回へ。スプリンターチームが激しいポジション争いを繰り広げる中、大久保も好位置をキープし最終局面を目指す。宇都宮ブリッツェン、チームブリヂストンサイクリングのトレインに続き、大久保もスプリント態勢へと入っていく。最後のコーナーを抜けると、残り200m。

最後の直線で番手を上げるべく加速した大久保だったが、激しいスプリントの末に結果は6位。あと一歩タイトルには届かなかったが、前方に踏みとどまって上位戦線での争いに加わった。さらに、上位争いの選手たちに続いて山本大も10位でフィニッシュラインを通過。2選手がトップ10フィニッシュを果たした。

他チームに対し数的に少ない状況でもトレインを編成して大久保を発射するのが理想ではあったが、序盤に形成された先頭グループが想定以上だったこともあり、集団のペースを上げて追うことを選択。選手たちがレースを進める中で最善と判断した展開で得た結果だけに、一定の成果を残したことに納得する一方、勝利できなかった悔しさも大きなものに。前日の宇都宮ロードレースも含め、この2連戦で抱いた思いを今後の戦いにつなげると選手たちはそれぞれに誓っている。

KINAN Cycling Teamにとって、シーズン最大目標であるツアー・オブ・ジャパン、ツール・ド・熊野の前では最後となったレース参戦。各選手のコンディショニングや選手間の連携における最終確認の場で、収穫と課題がクリアとなった。ツアー・オブ・ジャパン開幕までの約1週間、選手たちは最終調整を行って、来る“本番”を迎える。

 

 

Jプロツアー第6戦・宇都宮クリテリウム(60km)結果

1 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) 1時間18分53秒

2 黒枝士揮(チームブリヂストンサイクリング) +0秒

3 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)

4 沢田桂太郎(チームブリヂストンサイクリング)

5 鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)

6 大久保陣(KINAN Cycling Team) +1秒

10 山本大喜(KINAN Cycling Team) +2秒

41 新城雄大(KINAN Cycling Team) +29秒

50 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +46秒

DNF 山本元喜(KINAN Cycling Team)

 

 

Voice from the Finish Line

大久保陣

©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

「(序盤に形成された12人の逃げグループについて)想定していた中でも最悪の事態だった。トマがその中に入ってくれたが、勝負を託すべきか逃げグループを吸収したうえでスプリントに狙いを絞るかの判断に迫られたが、アシストの脚を使ってでも逃げグループを捕まえることを選択した。最終局面でアシストできる人数が減ってしまうことを覚悟のうえでスプリントに挑んだが、6位という結果は個人的に悔しい。まずは、みんながそれぞれの役割を果たしてくれたことに感謝したい。

最終局面は自分がチョイスしたラインが全体的に伸びを欠いていたこともあり、それがスプリントに響いた部分もあったが、各チームがトレインを組む中で1人ででも局面打開して勝つことができることこそ本当の強さだと思う。

(迫るビッグレースに向けて)ツアー・オブ・ジャパンのメンバーに選ばれれば8年連続での出場になる。このレースをきっかけにさらに調子を上げていけることは経験上分かっているので、総合成績を狙うチームの一員としてしっかり走りたい。個人的には熊野や全日本にもつなげていければと思う」

 

 

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